障がいのあるメンバーにwebサイトの更新業務を依頼してみた
今年2018年4月に障害者雇用促進法が改正され、これまで2.0%だった民間企業における法定雇用率が2.2%(2021年4月にはさらに0.1%引き上げられ、法定雇用率は2.3%となります)に引き上げられました。また、雇用義務の対象についても精神障がい者が加わりました。
アイエスエフネットグループでは、“30大雇用”を掲げ、障がいのある方をはじめ、さまざまな事情で就労が難しい方に対して、安心して働ける環境を創造し提供することを目指しています。その取り組みとして、自社で障がいのある方を雇用するだけでなく、就労移行支援、就労継続支援B型などの事業所を運営することで、今すぐに就労することは難しい方でも、就労に備える場所を提供することにも取り組んでいます。
実際に業務を分担して協働してみた
アイエスエフネットグループでは生産性向上施策のひとつとして、障がいのあるなしに関わらず、その人のスキルや経験にあった業務を分担する文化があります。今回はその一例をご紹介します。
私の所属する広報部門の業務のひとつに、「グループ会社のwebサイトの更新業務」があります。その中でも、マニュアルがあれば作業できる定型的な業務を、7月から一般社団法人アイエスエフネットベネフィットを利用する障がいのあるメンバーにお願いすることになりました。
依頼することになった背景としては、私たち広報部門の生産性を上げるために業務の効率化ができないかという課題がありました。一方、アイエスエフネットベネフィットでは以前から、お客さまからの案件として、ホームページのデータアップロード業務の実績があったので、アイエスエフネットベネフィットの担当者に相談。その結果「対応可能!」ということで、打ち合わせを重ね協働をスタートしました。
今回依頼した業務内容は、定期的に開催しているイベントスケジュールの更新を、毎週一回行っています。業務のおおまかなフローは、広報部門から原稿を渡し、アイエスエフネットベネフィットのメンバーがhtmlファイルを修正、作業者はもちろん、支援員の方によるダブルチェックを経て広報部門に完了報告。広報部門でもチェックをし、問題がなければ公開という流れです。
協業開始から1カ月経って…
この記事を書いている時点では、実際に協働がスタートして1カ月が経ったところです。振り返ってみると、特別大きな問題はなく順調に協働できています。細かい部分にフォーカスすれば、まだすり合わせは必要ですが、それは誰とどの業務を一緒に進めるにしても同じだと思っています。
これまでの私の認識では、webの更新業務はコーダー(htmlコードなどの作成をするエンジニア)にお願いするものと思っていたので、不安な部分もありましたが、実際に一緒にやってみると、マニュアル化できれば、分担できることが分かり、私たちも勉強になり、業務の上でもとても助かっています。今後も、このような定型業務からどんどんお願いしていく準備を進めていきたいと思います。
後工程を考えて仕事をすることの大切さ
アイエスエフネットベネフィットの支援員の方にもお話を聞いてみました。
メンバーと二人三脚で7月から広報部門から依頼をいただいたスケジュールの更新を毎週行っています。
担当のメンバーは、毎回緊張しながら、分からない時は、マニュアルを確認したり、苦労もありますが、でき上がった時の喜びと達成感はひとしおのようです。
さまざまなことに挑戦し、力を付けられる環境があることに感謝してます。この経験を生かして、アイエスエフネットベネフィットでも就労に向けてもつなげていきたいと思います。
このように業務を担当するメンバーの経験にもなり、私たちも嬉しく思います。
最近、「障がいのある方を雇用したものの、どのような業務を依頼していいか分からない」という声を聞く機会があります。今回の協働で感じたのは、障がいのあるなしに関わらず、丁寧に業務依頼をすることの大切さを実感しました。
労働人口減少が課題となる中、さまざまな方が活躍できるような企業が増えていくといいですね!
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